見通せるのは「失敗をしたから」


自分の子供のことを見つめる時。
その他、自分よりも年下の若者や子供達の行動を見ているとき。
確実に失敗すること。心や体が傷つくだろう事。そんな全てが見えているとき。
思わず、子供に対して「それはやめなさい」って注意をしたりしませんか?

その注意に対して、素直にゆうことを聞く子供もいる。聞かない子供もいる。
聞かない子供が失敗したりすると「ほら言わんこっちゃない」そう思いませんか??

私は、いわゆるいい子だったんですけど。(<自分で言ってどうする)
「こうだ」って思い込んだらぜ〜ったいに曲げない人なんで。思い込んだ事に関しては絶対に譲らない子でした。
(これは今も全く変わらないけどね)
だからそのお陰で、心の中に傷をたくさんつけてきたと思います。
それは、先生や親や周りの大人たちからみればきっと避けられた傷。

今、少し成長して。振り返ってみれば「なんておバカなことを自分はしてきたんだろう」と思うことはいっぱいあります。
けど、当時はそれが自分にとって精一杯だったんだろうなぁって思うのです。
だから、それは私にとっては避けることが出来なかった傷なんだと思います。
理由は簡単。子供はそんなに遠くまでは見られないんです。

簡単にたとえるのであれば。
大人と子供って身長がずいぶん違いますよね?
だから、遠くのものを見ようとしたときに、より遠くまで見通すことが出来るのは大人で。
子供というのは、そんなに遠くまで見通すことが出来ません。

これと同じで。
子供は大人ほど経験を積んでいないんです。<当たり前といえば当たり前なんですけど
だから、全体を把握したりとか、「これをやったらこうなるんだ」っていう事とかが。大人のように見ることは出来ないんです。

けれど。それはそれでいいんじゃないかなぁって。私は思います。
だって、大人が「それをやめなさい」って言うのは、自分自身が体験したり、色々と見てきたものなんだと思います。
自分のやった失敗を子供に繰返させたくないからなんだと思うんです。
でも、「失敗したから、これがよくないことだ」って、学んできたんじゃないでしょうか?

だから、「自分自身で経験すること」っていうのは全体を把握したり、自分自身が幸せになるためにとても重要なことなのだと。
いつか自分が大人になった時。きちんと社会全体を見渡せるようになるために。
失敗の経験ってとても大切なんだと思うのです。
そりゃ、きちんと「犯罪」であったり「生死に関わるようなこと」についてはきちんと止めなければならないし。
悪いことをしてしまったのであれば、それについてきちんと責任を取らせる必要はあると思いますから、
きちんと責任を取ることの出来ないような問題については止めて下さい。


もし、全くの親の言うことを素直に聞き続けるだけの子供だったら…大人になってから大変なことになると思います。
だって「子供がしてしまうミス」についての経験がなく。
自分で考えることをやめてしまう。
それで、社会できちんと責任を持ってやっていけるようになるんでしょうか?
それにもし、傷ついた経験のない人間が大人になってから大きな失敗をしたら?
その失敗に耐えることが出来なくなってしまうのではないでしょうか?

だから、子供のおバカなミスは見守ってあげていてください。
失敗からでしか学ぶことが出来ないものというのを少しずつ、傷つきながら学んでいきたいんです。
そして、事が起きた後にミスについて「どうしてそうなったのか」っていう事を一緒に考えてほしいなって。
私は思ってます。これってわがままですか?

2002/11/18

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